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2010年11月20日 (土)

今年築二百年を迎えた 二階堂家住宅

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 戦国末期以来、郷士( ごうし)(在村の武士)として代々高山に住まいした二階堂氏。その屋敷として建てられた二階堂家住宅は、今年で築200 年目を迎えます。
2 棟が接続する「分棟型( ぶんとうがた)」という形式で、正面向かって右棟を「おもて」(1810 年築)、左棟を「なかえ」(1889年築)と呼び、前者は接客空間、後者は生活空間として主に使われます。部材は杉・松・タブなどに加え、竹を床や庇( ひさし) に使用します。
 両屋根が接するV 字の窪みには雨が溜まりやすく、屋内への漏水防止のため、窪みの底へは竹を組んだ雨( あま) 樋( どい) を渡し、雨水を排出します。雨樋の下は「てのま(といのま)」という小さな板の間ですが、これは特に伝統的な形式とされます。古い時代の分棟型は両棟間の距離がより遠く、板を渡して行き来していましたが、その距離が縮むにつれ外廊下は次第に内部化し、部屋と同様に畳敷となる型が主流となります。廊下の名残りを板敷の「てのま」として残す民家は、現在は当住宅の他に日本で1 例のみという大変珍しいものです。
 当住宅は、薩摩藩内の分棟型民家の古い構造形式を良く残し、部材仕上げも丁寧で改変も少ないとして、1975年に国の重要文化財に指定されました。(二階堂 行宣様に御寄稿頂きました)