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2010年7月14日 (水)

ムク材を用いた大架構

最先端加工技術による木造在来大架構建築物の試み

施工者の㈱ミツワ取締役総括設計部長鴨川雅彦様に原稿を頂戴しました。

 新世紀を迎えて10 年が過ぎましたが、21 世紀末以上に進むグローバル化の中、あらゆる分野で多種多様な変化が見られます。建築においても、目覚ましい技術革新と共に複雑多様な思考経路が追求されています。今回の鶴居小学校体育館建設においても、市長が「この事業は壮大なる実験である」といみじくもおっしゃったように、古来より我が国の木造建築の中で培われてきた伝統継手を、最先端の加工技術により、現代建築にどう再生し得るかの挑戦でした。
 体育館のアリーナ部分は、アーチ梁を使った全長20.7m の大架構10スパンで構成されています。複雑多種な継手は、ドイツ製のK2という3D加工が可能な高精度の製材機械と、高度熟練な匠の手仕事により、時代を代表する建築物を世に登場させることが出来たのです。まさに、伝統技術の保存と再生の課題に一石を投じた思いでありました。

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▲鶴居小体育館内観:延床面積841m2(うちアリーナ部分578m2)